ライフサイクルコスト(LCC)とは、設備や建物などの資産を取得してから廃棄処分するまでの生涯にわたる総コストを指します。文字通り「モノの一生にかかる全ての費用」であり、初期購入費用(イニシャルコスト)だけでなく、維持費・運用費、定期修繕費、最終的な廃棄費用などを含む包括的なコスト概念です。近年、建築・製造・施設管理・資産運用の分野で、このLCCの考え方が注目されています。それは、短期的な安さに惑わされず長期的なコスト最適化を図ることが、設備投資や資産管理の意思決定で重要視されるようになってきたためです。 ...