はじめに:就職氷河期世代問題の概要と重要性 日本の「就職氷河期世代」とは、バブル崩壊後の1990年代半ばから2000年代前半(概ね1993~2004年頃)に新卒で就職活動を行った世代を指します。この時期、企業の新卒採用抑制により就職競争が非常に厳しく、大学卒業者の新卒就職率は平均69.7%程度と平時(1985~2019年平均80.1%)より10ポイント以上低下しました。高校卒業者でも約70.9%と平年比7ポイント程度低く、多くの若者が正規雇用の機会を得られずに社会に出ざるを得なかったのです。その結果、この ...