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日銀、金利1.25%を据え置き 基調物価の判断を引き上げ【10月31日朝刊】

中央銀行と金融政策資料を中心に、稲穂・米袋・倉庫、培養皿と神経細胞のモチーフを独立して配した説明用イラスト

情報基準:2026年10月31日

今日押さえたいニュース

  • 日銀は政策金利を1.25%程度に据え置き、基調的な物価上昇率が2%の目標におおむね沿う水準になったと判断しました。
  • 農水省が示した2027年産主食用米の生産目安は693万玄米トンで、2026年産の当初目安を18万トン下回りました。
  • 住友ファーマは、iPS細胞を使うパーキンソン病治療製品の承認後の臨床試験で、1例目の移植を実施したと公表しました。

日銀は1.25%を維持、物価の基調は2%目標に沿う水準と判断

日本銀行は10月30日の金融政策決定会合で、政策金利を1.25%程度に据え置くと決めました。9月に引き上げた水準を維持し、決定は賛成8、反対1でした。日銀の決定文。boj.or.jp

今回の大きな変化は、物価の基調に対する評価です。9月の決定文では2%に近づいているとしていましたが、10月の展望レポートでは、2%の物価安定目標とおおむね整合的な水準になったと判断しました。boj.or.jp

基調的な物価上昇率は、一時的な変動要因をならして捉える物価の持続的な動きです。日銀は、人手不足を背景に賃金と価格が相互に影響して上昇する仕組みが働き、中長期的な予想物価上昇率も2%程度になっていると説明しています。日銀の参考資料。boj.or.jp

今後は、基調的な物価上昇率を2%程度で安定させるため、上振れリスクへの対応を重視します。日銀は、経済・物価・金融情勢に応じて利上げを続ける考えを示し、その時期やペースは見通しとリスクを点検して判断するとしました。借入れや預金の条件を考えるうえでは、当面の金利水準に加え、今後の金利調整の方針も判断材料になります。今後の金融政策運営。boj.or.jp

同じ会合では、保有するETF(上場投資信託)の売却ペースを、2027年1月から年間3,300億円程度から8,600億円程度へ増やすと決めました。いずれも帳簿上の金額である簿価ベースです。短期金利を維持する一方、過去の金融緩和で買い入れた資産の整理も進めます。ETF売却ペースの決定。boj.or.jp

2027年産主食用米の生産目安は693万トン、在庫増を踏まえ調整

農林水産省は10月30日、2027年産主食用米の生産量の目安を693万玄米トンとする需給見通しを食糧部会に示しました。ANNと農業協同組合新聞が報じています。2026年産に当初示した目安711万トンと比べ、18万トン少ない水準です。KSB瀬戸内海放送

農業協同組合新聞によると、民間在庫の増加を踏まえ、直近5年の消費量の平均を基に目安を算出しました。来年の作付けや販売計画を考えるために、生産量と需要、持ち越す在庫の関係を示す数字です。JAcom 農業協同組合新聞

同日公表の農水省の流通統計では、9月末に出荷・販売業者が保有する民間在庫は255万玄米トンでした。前年同月より58万トン多く、流通段階にある米の量は増えています。maff.go.jp

今回の目安は、増えた在庫を持ち越すなかで、来年の生産を需要に合わせようとする方向を示しています。生産者にとっては、主食用米と加工用・輸出用などの作付け配分を考える材料になります。夏までの在庫増加と価格下落の経緯は、米の需給と農家経営の解説で整理しています。

iPS細胞のパーキンソン病治療、承認後の臨床試験で1例目を移植

住友ファーマは10月30日、iPS細胞から作るパーキンソン病治療製品「アムシェプリ」の製造販売後臨床試験で、1例目の移植を10月に京都大学医学部附属病院で実施したと公表しました。同社の決算説明会資料。sumitomo-pharma.co.jp

アムシェプリは、ドパミンを作る神経細胞になる前の細胞を脳へ移植し、運動症状の改善を目指す製品です。対象は、レボドパを含む既存の薬物療法で十分な効果が得られないパーキンソン病患者です。製品の対象と仕組み。住友ファーマ株式会社

2026年3月に条件・期限付きで承認され、5月20日に公的医療保険の対象となりました。今回の移植は、承認後に有効性や安全性をさらに確かめる臨床試験の一歩です。住友ファーマ株式会社

同社は2026年度に1〜2例程度、2027年度に10例程度の移植を予定しています。当面は試験に参加する患者への移植を優先し、試験完了後に実施施設と患者の範囲を広げる方針です。新しい治療を届けながら、継続的に評価する段階に進んでいます。移植の実績と今後の計画。sumitomo-pharma.co.jp

出典

  1. 日本銀行/当面の金融政策運営について/2026年10月30日12:02。
  2. 日本銀行/金融市場調節方針の変更について/2026年9月18日。比較用の背景資料。
  3. 日本銀行/経済・物価情勢の展望(2026年10月)基本的見解/2026年10月30日12:02。
  4. 日本銀行/経済・物価情勢の展望と基調的な物価上昇率に関連する各種指標/2026年10月30日。
  5. ANN・KSB瀬戸内海放送/2027年産米の生産量693万トン見通し 農水省/2026年10月30日19:42。
  6. 農業協同組合新聞(JAcom)/27年産主食用生産量 693万tが目安 非主食用に109万t 米の需給見通し/2026年10月30日。
  7. 農林水産省/令和8年9月の米穀流通の動向(集荷、販売、民間在庫)/2026年10月30日。
  8. 住友ファーマ/2026年度(2027年3月期)第2四半期決算説明会資料/2026年10月30日。資料内16ページ。
  9. 住友ファーマ/日本における非自己iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞「アムシェプリ」の製造販売承認取得に関するお知らせ/2026年3月6日。背景資料。
  10. 厚生労働省/第215回社会保障審議会医療保険部会参考資料「基礎資料」/2026年9月11日。37ページ。背景資料。

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