
情報基準日:2026年8月12日(本記事は同日時点で確認できた法務省の公表情報・法令に基づいています)
戸籍のフリガナの届出期間は2026年5月25日で終了しましたが、期限を過ぎても訂正の道は残っています。届出をしないまま市区町村長の職権で記載されたフリガナは、1回に限り、家庭裁判所の許可なしに届出だけで変更できます。一方、自分で届け出て記載されたフリガナを変える場合は家庭裁判所の許可が必要です。この2つの区別が、2026年5月26日以降の手続きの出発点になります。
この記事の結論
- 「届出期限(2026年5月25日)を過ぎたらフリガナは一切変更できない」は誤解。変更の制度は恒久的に存在する
- 職権で記載された(=自分では届け出ていない)フリガナは、氏・名とも1回に限り、家庭裁判所の許可なしで届出のみで変更可能
- 自分で届け出たフリガナの変更は家庭裁判所の許可が必要(氏=やむを得ない事由、名=正当な事由)
- 氏のフリガナの届出人は原則として戸籍の筆頭者、名のフリガナは本人(15歳未満は親権者)
- 一般的でない読み方を届け出るときは、パスポート・預貯金通帳など読み方が通用していることを証する書面が必要
- 戸籍のフリガナは住民票に順次自動反映される。年金・パスポート・銀行などで別のフリガナを使っている場合は表記の突き合わせが必要
この記事でわかること
- 戸籍フリガナ制度の仕組みと、2025年5月26日〜2026年5月25日の届出期間に何が起きたか
- 届出をしなかった場合にフリガナがどう登録されるか(職権記載)
- 「家庭裁判所の許可なしで変更できる場合」と「許可が必要な場合」の判定方法
- 変更届の届出人・届出先・必要書類・疎明資料
- 訂正後に確認すべき行政・民間の手続き(年金・パスポート・銀行など)
- 子ども・海外在住者・キラキラネームの扱い、便乗詐欺への注意
戸籍のフリガナ記載制度とは?
戸籍のフリガナ記載制度とは、これまで記載事項でなかった氏名のフリガナ(片仮名)を戸籍に記載し、法的な位置づけを与える制度です。2023年6月に成立した「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律等の一部を改正する法律」(令和5年法律第48号)による戸籍法改正で導入され、2025年(令和7年)5月26日に施行されました。
制度開始前は、市区町村が出生届などの「よみかた」欄を住民基本台帳の事務処理の便宜のために保有していただけで、戸籍にも住民票にも法的なフリガナはありませんでした。制度開始後は、氏名のフリガナが本人確認情報の一部となり、行政のデジタル化や金融機関の口座名義(カナ)との照合などに使われていきます。フリガナに使える文字はカタカナ(濁音・半濁音・小書き・「ヴ」を含む)と長音記号「ー」です。
出典:法務省「戸籍にフリガナが記載されます」 https://www.moj.go.jp/MINJI/furigana/index.html
2025年5月26日〜2026年5月25日に何があった?
施行日から1年間が「本人がフリガナを届け出られる期間」でした。この期間は2026年5月25日をもって終了しています(法務省サイトにも「令和8年5月25日を持ちまして届出期間は終了しました」と明記)。
流れを整理すると次のとおりです。
- 通知の送付:2025年5月26日以降、本籍地の市区町村長から、住民票上の住所宛てに「戸籍に記載される予定の氏名のフリガナ」の通知が順次送付された
- 届出(〜2026年5月25日):通知のフリガナが誤っている場合は、正しいフリガナを届出。マイナポータル・市区町村窓口・郵送で受け付けられ、手数料は無料だった
- 職権記載(2026年5月26日以降):届出がなかった人については、本籍地の市区町村長が管轄法務局長等の許可を得て、通知に記載されていたフリガナをそのまま戸籍に記載する
つまり、届出をしなかった人のフリガナは「登録されない」のではなく、通知のとおり職権で登録されます。
届出をしなかった場合、フリガナはどう登録された?
2026年5月26日以降、市区町村長が通知記載のフリガナを順次職権で戸籍に記載しています。職権記載は法務局の許可を経て行われるため、市区町村・戸籍によって記載時期に差があり、2026年8月時点でまだ記載作業が完了していない戸籍もあり得ます。自分の戸籍に記載済みかどうかは、本籍地の市区町村への確認や戸籍証明書(戸籍謄本等)の取得で確認できます。
重要なのは、この職権で記載されたフリガナには「1回限りの救済措置」があることです。次の見出しで説明します。
市区町村が記載したフリガナが間違っていたら?【家裁許可なしで変更できるケース】
届出期間中に届出をせず、市区町村長の職権により戸籍に記載されたフリガナは、氏・名のいずれも、1回に限り、家庭裁判所の許可を得ることなく、届出のみで変更できます(法務省FAQ・「フリガナが記載されるまで」より)。
これは、本人がフリガナを確認・届出する機会を実質的に持てなかった場合の救済として法律(改正法附則)に設けられた仕組みです。「通知を見落としていた」「届出を忘れていた」「通知が届かなかった」場合でも、職権記載のフリガナが実際の読み方と違うなら、この1回限りの変更届で訂正できます。理由の審査はなく、家庭裁判所に行く必要もありません。
ただし注意点が2つあります。第一に、使えるのは1回だけです。この届出でフリガナを変更した後にもう一度変えたくなった場合は、家庭裁判所の許可が必要になります。だからこそ、届出の前に年金・パスポート・銀行口座など他で使っているフリガナと突き合わせ、生活全体で使う読み方を確定させてから届け出るべきです。第二に、一般に認められていない読み方に変更する場合は、その読み方が通用していることを証する書面(後述)が必要です。
「一度だけ変更できる制度」の意味を正しく理解する
「一度だけ」の対象は、職権で記載されたフリガナの変更です。届出期間中に自分で届け出たフリガナには、この特例は適用されません。
法務省は「(届出期間中の)届出を行った後に氏名のフリガナを変更する場合は家庭裁判所の許可が必要となります」と明示しています。つまり、
- 職権記載 → 1回目の変更:許可不要(届出のみ)
- 職権記載 → 2回目以降の変更:許可必要
- 本人届出 → 変更:最初から許可必要
- 出生届・帰化届などで新たに戸籍に記載された人のフリガナ → 変更は許可必要
という構造です。
自分で届出をした後に変更したい場合
届出期間中に自分で届け出たフリガナ、または1回限りの特例をすでに使ったフリガナを変更するには、家庭裁判所の許可を得たうえで、市区町村に変更の届出をします。
家庭裁判所が許可する基準は、氏と名で異なります。
- 氏のフリガナ:「やむを得ない事由」が必要。戸籍の筆頭者及びその配偶者が、許可を得て届け出ます
- 名のフリガナ:「正当な事由」が必要。本人が、許可を得て届け出ます
これは氏名そのもの(漢字)の変更(戸籍法107条・107条の2)と同じ構造で、氏の方がハードルが高い設計です。どのような事情が「やむを得ない事由」「正当な事由」に当たるかは家庭裁判所の個別判断ですが、氏名変更の実務では、長年の通称使用、社会生活上の著しい支障などが考慮されてきました。申立ては本人の住所地を管轄する家庭裁判所に行い、許可審判が出たら審判書を添えて市区町村に届出します。
家庭裁判所の許可が必要かどうかの判定フロー
次の順に確認すれば、自分のケースで許可が要るかどうかを判定できます。
Q1. そのフリガナは、届出期間(2025/5/26〜2026/5/25)に
自分(または筆頭者・親権者)が届け出たものか?
├─ はい → 変更には家庭裁判所の許可が必要
│ (氏=やむを得ない事由/名=正当な事由)
└─ いいえ(届出をしていない)
↓
Q2. 市区町村長の職権でフリガナが戸籍に記載されているか?
├─ まだ記載されていない → 記載を待つか本籍地に確認
│ (記載前に「間違っている」と気づいた場合も本籍地に相談)
└─ 記載されている
↓
Q3. 職権記載後、フリガナの変更届を出したことがあるか?
├─ ない → 1回に限り、家庭裁判所の許可なしで
│ 届出のみで変更できる
└─ ある(1回使用済み) → 変更には家庭裁判所の許可が必要
※出生届・帰化届等でフリガナを届け出て新たに戸籍に記載された人は、Q1「はい」と同じ扱い(変更には許可が必要)です。
氏のフリガナと名のフリガナは届出人が違う
氏のフリガナは戸籍単位、名のフリガナは個人単位で扱われるため、届出人が異なります。
| 項目 | 氏のフリガナ | 名のフリガナ |
|---|---|---|
| 届出人(原則) | 戸籍の筆頭者が単独で届出 | 戸籍に記載されている各人 |
| 筆頭者が死亡等で除籍されている場合 | その配偶者、配偶者も除籍なら子 | ― |
| 15歳未満の子 | ―(氏は筆頭者の届出に含まれる) | 親権者が届出 |
| 15歳以上の未成年 | ― | 本人が届出可能(親権者も可) |
| 家裁許可が必要な場合の申立て・届出 | 筆頭者及びその配偶者 | 本人 |
| 影響範囲 | 同じ戸籍の全員の氏のフリガナが変わる | 本人の名のフリガナのみ |
氏のフリガナを変えると同じ戸籍の配偶者・子にも及ぶため、法務省は「配偶者などの在籍者と十分に相談を」と案内しています。逆に、家族の中で1人だけ名のフリガナが間違って職権記載された場合は、その人(または親権者)だけが名の変更届を出せば足ります。
届出はどこでできる?窓口・郵送・オンラインの扱い
職権記載後の変更届は、本籍地または所在地(住所地)の市区町村の窓口・郵送で手続きするのが基本です。手数料はかかりません。
注意が必要なのはマイナポータルの扱いです。届出期間中(〜2026年5月25日)はマイナポータルからオンラインで氏名フリガナの届出ができましたが、この受付は届出期間の終了とともに終了しています。届出期間終了後の「1回限りの変更届」や家裁許可後の変更届をオンラインで受け付けるかは市区町村の対応によるため、原則は書面(窓口・郵送)と考え、事前に本籍地の市区町村に確認してください。なお、法務省の戸籍振り仮名制度コールセンター(0570-05-0310)は開設期間が2026年5月26日までとされており、現在は市区町村の戸籍担当窓口が相談先になります。
必要書類は何がいる?
基本の必要書類は「変更の届書」と本人確認書類で、一般的でない読み方の場合に疎明資料が加わります。
- 届書:氏のフリガナ用・名のフリガナ用の様式が分かれています(法務省サイトに掲載の様式は届出期間用。変更届の様式は市区町村窓口で入手するのが確実です)
- 本人確認書類:マイナンバーカード、運転免許証など(窓口提出時)
- 家庭裁判所の許可が必要なケース:許可審判書の謄本(+確定証明書を求められる場合あり)
- 一般に認められていない読み方の場合:読み方が通用していることを証する書面
パスポートや預金通帳などの「疎明資料」とは?
「読み方が通用していることを証する書面」とは、その読み方を実際に社会生活で使ってきたことを示す資料です。法務省はパスポート(旅券)、預貯金通帳、健康保険証、資格確認書などを例示しています。
フリガナには「氏名として用いられる文字の読み方として一般に認められているものでなければならない」という規律があります(後述のキラキラネームの項参照)。ただし、すでに一般的でない読み方を現に使って生活してきた人については、その読み方を尊重する扱いがあり、その場合に通用性を示す資料の提出が必要になります。パスポートのローマ字表記、通帳のカナ名義、保険証・資格確認書のカナ表記、勤務先の社員証や卒業証書などが手がかりになります。
戸籍謄本・住民票・マイナンバーカードへの反映
戸籍にフリガナが記載されると、住民票にも順次自動でフリガナが反映されます。住民票のための別の届出は不要です(仙台市など各自治体の案内より)。ただし戸籍の記載から住民票への反映までは時間がかかる場合があります。
戸籍証明書(戸籍謄本・抄本)には記載後のフリガナが載ります。マイナンバーカードの券面には現時点でフリガナは印字されていませんが、氏名のフリガナは公証された本人確認情報として今後の行政手続・カード関連サービスで利用が広がる見込みです。訂正後に戸籍証明書や住民票を取得する予定がある場合は、反映のタイミングを市区町村に確認してから請求すると二度手間を防げます。
銀行・年金・健康保険・運転免許証・パスポートと表記が違うときは?
戸籍のフリガナが確定したら、他の制度で使っているフリガナ・ローマ字表記との不一致がないかを一度確認してください。不一致があると、本人確認・名寄せの場面で手続きを求められることがあります。
| 確認先 | 確認するもの | 不一致時の対応 |
|---|---|---|
| 年金(日本年金機構) | 年金記録上のカナ氏名 | 戸籍・住民票のフリガナと同じなら原則手続き不要。必要な人には機構から「氏名変更のお知らせ」が届く(詳細は下記) |
| 銀行・証券 | 口座のカナ名義 | 各金融機関で名義カナの変更手続き。振込の名義照合や相続時のトラブル防止のため早めに |
| 健康保険 | 被保険者情報のカナ | 勤務先・保険者経由で確認。資格確認書のカナ表記も対象 |
| パスポート | ヘボン式ローマ字表記 | 戸籍のフリガナと異なる読みになった場合は記載事項の変更申請を検討(外務省の案内参照) |
| 運転免許証 | 券面は漢字表記(フリガナ非表示) | 直接の変更は通常不要だが、警察のシステム上のカナと大きく異なる場合は更新時に確認 |
| 携帯電話・保険・クレジットカード | 契約者カナ | 本人確認強化の流れでカナ照合が増えるため、主要契約から順に確認 |
年金については、日本年金機構の特設ページ(2026年7月17日更新)が手続きの要否を明確にしています。戸籍・住民票のフリガナと年金記録のフリガナが同じであれば、年金関係の手続きは原則不要です。手続きが必要な人には、機構から「氏名変更のお知らせ」が届く運用のため、全員が自分から届出をしなければならないわけではありません。注意すべきは受取口座との関係で、変更後の氏名と年金受取口座の名義が一致しない場合は口座名義の変更が必要になり、年金記録のフリガナと受取口座の名義が異なると、一時的に年金を振り込めない場合があります。なお、小書き文字の「ャ・ュ・ョ・ッ」は振込時に大文字(ヤ・ユ・ヨ・ツ)へ変換して取り扱う運用があるため、小書きか大書きかの違いだけであれば、必ずしも手続きが必要とは限りません。
特にパスポートは、2026年7月から戸籍情報と連携したオンライン申請が広く使われており、戸籍のフリガナとパスポートのローマ字読みが食い違っていると申請時に確認を求められる場合があります。フリガナを訂正する際は「パスポートの表記とどちらに合わせるか」を先に決めてから動くのが実務的です。
子どものフリガナを訂正する場合
15歳未満の子の名のフリガナは親権者が、15歳以上なら本人も届出できます。職権記載された子のフリガナが誤っている場合も、大人と同じく1回限り・許可不要の変更届が使えます(届出人は親権者)。
2025年5月26日以降に生まれた子は、出生届にフリガナを記載して届け出ているため「本人届出」と同じ扱いになり、その後の変更には家庭裁判所の許可(名=正当な事由)が必要です。出生届のフリガナは慎重に決めてください。
海外在住者の場合
海外在住者には通知が届かなかったため、多くの場合は職権記載の対象となっており、1回限りの変更届が使えます。
法務省は、海外転居者には通知を送付できないため在外公館等での届出を案内していました。届出期間中に在外公館経由等で届出をしていない場合、職権で記載されたフリガナが実際の読み方と違うなら、本籍地の市区町村への郵送による変更届で対応するのが基本です。署名や本人確認書類の扱いなど細部は本籍地の市区町村・最寄りの在外公館に確認してください。海外の銀行口座やビザ書類はパスポートのローマ字表記で管理されているため、戸籍フリガナの変更がパスポート表記に波及しないかも併せて確認が必要です。
キラキラネーム・一般的でない読み方はどう扱われる?
フリガナは「氏名として用いられる文字の読み方として一般に認められているもの」に限られます。ただし、すでにその読み方を使って生活してきた人には通用性の証明による救済があります。
法務省FAQは、認められないと考えられる例として、①漢字との関連性が認められない読み方(太郎を「ジョージ」「マイケル」)、②漢字に別の単語を付加した読み方(健を「ケンイチロウ」「ケンサマ」)、③漢字の意味と反対・誤解を招く読み方(高を「ヒクシ」、太郎を「ジロウ」)、そして差別的・卑わい・反社会的な読み方を挙げています。一方、これまで実際に使ってきた一般的でない読み方は、パスポートや通帳などで通用性を示せば届け出られる扱いです。つまり「新たに奇抜な読み方を作る」ことは認められず、「すでに使ってきた読み方を守る」ことは可能、という整理です。
フリガナ届出を装った詐欺に注意
フリガナの届出・変更に手数料はかからず、届出をしなくても罰則はありません。金銭を要求する電話・メール・訪問は詐欺です。
法務省・政府広報は、「手数料や罰金を支払う必要がある」といった連絡は詐欺であること、法務省が外部サイトへ誘導するメールを送ることはないことを明示しています。届出期間が終了した現在も、「期限を過ぎたので過料がかかる」「代行手数料が必要」といった便乗の手口が考えられます。不審な連絡は、市区町村の戸籍担当窓口、警察相談専用電話「#9110」、消費者ホットライン「188」へ相談してください。
状況別・訂正方法早見表
| あなたの状況 | 変更の可否 | 家裁許可 | 届出人 | 主な必要書類 |
|---|---|---|---|---|
| 届出をせず、職権記載されたフリガナが間違っている | ○(1回限り) | 不要 | 氏=筆頭者/名=本人(15歳未満は親権者) | 変更届書、本人確認書類(一般的でない読み方は疎明資料) |
| 職権記載→1回変更済みで、再度変えたい | ○ | 必要 | 氏=筆頭者及び配偶者/名=本人 | 家裁の許可審判書+届書 |
| 届出期間中に自分で届け出たフリガナを変えたい | ○ | 必要 | 同上 | 同上 |
| 出生届・帰化届で届け出た子・本人のフリガナを変えたい | ○ | 必要 | 同上 | 同上 |
| 職権記載がまだ行われていない(記載待ち) | 記載後に対応 | ― | ― | 本籍地に記載時期を確認 |
| 戸籍のフリガナは正しいが、銀行・年金側が違う | 戸籍は変更不要 | ― | ― | 各機関でカナ名義の変更 |
FAQ(よくある質問)
Q1. 届出期限(2026年5月25日)を完全に忘れていました。もう何もできませんか? A. できます。届出をしなかった人のフリガナは職権で記載されており、それが間違っていれば1回に限り家庭裁判所の許可なしで変更できます。「期限切れ=変更不可」ではありません。
Q2. 職権記載のフリガナが正しいか、どうやって確認すればいいですか? A. 本籍地の市区町村で戸籍証明書(戸籍謄本等)を取得すれば、記載済みならフリガナが載っています。窓口・郵送のほか、本籍地外でも広域交付(本人・配偶者・直系親族分)で取得できます。まだ記載されていない場合は、届出期間中の通知に記載されていたフリガナが記載される予定です。
Q3. 「1回限りの変更」はいつまでに届け出る必要がありますか? A. 法務省の案内上、職権記載分の1回限りの変更に「いつまで」という期限は示されていません。ただし、フリガナは各種手続きでの利用が広がっていくため、間違いに気づいたら早く直すほど波及先(銀行・年金など)の修正が少なくて済みます。
Q4. 濁点の有無(ヤマサキ/ヤマザキ)だけの違いでも変更できますか? A. できます。職権記載が実際の読み方と違うなら、濁点・長音などの一字違いでも1回限りの変更届の対象です。どちらも一般的な読み方であれば疎明資料は不要と考えられますが、届出前に本籍地の市区町村に確認すると確実です。
Q5. 夫婦で氏のフリガナの認識が違います。どうすればいいですか? A. 氏のフリガナは戸籍単位で1つに決まり、届出人は原則筆頭者です。同じ戸籍の全員に効果が及ぶため、法務省も在籍者との十分な相談を求めています。家裁許可が必要なケースでは筆頭者と配偶者が共同で手続きします。
Q6. 家庭裁判所の許可はどのくらい大変ですか?費用は? A. 本人の住所地の家庭裁判所に申立てをします。申立手数料は収入印紙800円と連絡用郵便切手が基本で、氏は「やむを得ない事由」、名は「正当な事由」が審査されます。通称としての使用実績などの資料があると審理がスムーズです。期間や判断は事案によるため、個別事情は家庭裁判所・専門家に確認してください。
Q7. 戸籍のフリガナを直したら、住民票は自分で変更手続きが必要ですか? A. 不要です。戸籍の記載・変更は住民票へ順次自動反映されます。ただし反映まで時間がかかることがあるため、直後に住民票が必要な場合は市区町村に反映時期を確認してください。
Q8. 銀行口座のカナ名義と戸籍のフリガナが違うままだと、何か困りますか? A. ただちに口座が使えなくなることはありませんが、本人確認・名寄せ・相続の場面で説明や追加書類を求められる可能性があります。年金については、戸籍・住民票のフリガナと年金記録が同じなら原則手続き不要で、必要な人には日本年金機構から「氏名変更のお知らせ」が届きます(詳しくはQ13)。主要な口座から順に揃えておくのが安全です。
Q9. マイナポータルでフリガナの変更届は出せますか? A. 届出期間中に使えたマイナポータルのフリガナ届出は、期間終了(2026年5月25日)とともに受付を終えています。職権記載後の変更届は市区町村の窓口・郵送が基本です。オンライン対応の有無は市区町村により異なるため、本籍地に確認してください。
Q10. 通知が来た時点で放置し、まだ職権記載もされていないようです。今のうちに「届出」はできますか? A. 1年間の届出期間は終了しているため、期間中と同じ「フリガナの届出」はできません。職権記載を待ち、記載されたフリガナが誤っていれば1回限りの変更届で訂正する流れになります。記載時期は本籍地の市区町村に確認できます。
Q11. 外国籍の家族がいる場合はどうなりますか? A. 戸籍は日本国籍者の制度のため、外国籍の人は対象外です(住民票のカナ表記・ローマ字表記は別の仕組みで管理されます)。日本人配偶者側の戸籍に記載される婚姻事項等とフリガナの関係は、本籍地の市区町村に確認してください。
Q12. 「フリガナ登録の代行をします」という業者から電話がありました。 A. 応じないでください。フリガナの届出・変更は無料で、行政が電話で代行を持ちかけることはありません。金銭や個人情報を求められたら詐欺として#9110・188に相談を。
Q13. 戸籍のフリガナが記載・変更されたら、年金の手続きは必要ですか? A. 原則不要です。戸籍・住民票のフリガナと年金記録のフリガナが同じであれば、年金関係の手続きは要りません。手続きが必要な人には、日本年金機構から「氏名変更のお知らせ」が届きます。お知らせが届いた場合は、変更後の氏名と年金受取口座の名義が一致しているかを確認してください。年金記録のフリガナと口座名義が異なると、一時的に年金を振り込めないことがあります。なお、「ャ・ュ・ョ・ッ」の小書き文字は振込時に大文字へ変換して取り扱う運用があるため、その違いだけで必ず手続きが必要になるわけではありません(日本年金機構・2026年7月17日更新の特設ページより)。
まとめ:次にやることチェックリスト
- 戸籍証明書またはマイナポータル・通知の控えで、登録された(される予定の)フリガナを確認する
- 間違っていたら、自分が届出をしたかどうかを思い出す(していなければ「1回限り・許可不要」ルートが使える)
- 変更後の読み方を決める前に、年金・パスポート・銀行のカナ表記と突き合わせ、生活全体で使う読み方を確定する
- 本籍地または住所地の市区町村窓口・郵送で変更届を提出する(一般的でない読み方は疎明資料を添付)
- 変更後、住民票への反映を確認し、年金・金融機関など不一致が残る先の手続きを順に行う
「1回限りの許可不要の変更」は貴重なカードです。急いで使う前に、パスポートや口座など人生全体の表記をどこに揃えるかを決めてから使ってください。
※本記事は一般的な制度情報を提供するものであり、個別の法律・行政手続に関する専門的助言ではありません。個別の事情については、本籍地の市区町村・家庭裁判所・専門家へご確認ください。
本文中の一次資料リンク
- 法務省「戸籍にフリガナが記載されます」 https://www.moj.go.jp/MINJI/furigana/index.html
- 法務省「フリガナが記載されるまで」 https://www.moj.go.jp/MINJI/furigana/flow.html
- 法務省「よくあるご質問」 https://www.moj.go.jp/MINJI/furigana/faq.html
- 政府広報オンライン「戸籍にフリガナが記載。2025年5月26日以降に自治体から通知が届いたら必ず確認を!」 https://www.gov-online.go.jp/article/202505/entry-7609.html
- 日本年金機構「戸籍への振り仮名の記載に伴うお知らせ」 https://www.nenkin.go.jp/tokusetsu/kosekinenkin.html
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