
今日押さえたいニュース
- 9月の実質賃金は前年同月比2.2%増となり、9カ月連続でプラスになりました。
- トヨタは2027年3月期の営業利益予想を5,000億円引き上げ、3兆9,000億円としました。
- 英中銀は政策金利を4%へ引き上げ、エネルギー高による物価上昇への対応を強めました。
9月の実質賃金は2.2%増、9カ月連続のプラス
厚生労働省が11月6日に公表した9月の毎月勤労統計(速報)で、物価の影響を調整した労働者1人当たりの実質賃金は、前年同月比2.2%増となりました。プラスは9カ月連続で、8月の確報値1.6%増から伸び率が0.6ポイント拡大しました。
対象は、全国の常用労働者5人以上の事業所です。基本給や残業代、賞与などを合わせた現金給与総額は平均31万1,409円で、前年同月比4.6%増でした。実質化に使う物価指数の上昇率2.4%を上回り、賃金の購買力が改善しました。
内訳を見ると、基本給などの所定内給与は27万9,182円で3.7%増えました。賞与などの「特別に支払われた給与」は32.6%増となり、給与総額の伸びを押し上げています。特別給与を除く「きまって支給する給与」の実質の伸びは、8月の1.6%増から1.1%増へ縮小しました。給与総額では改善が強まり、月々の給与では伸びが鈍るという違いが表れています。厚労省の内訳・時系列表で確認できます。
パートタイム労働者の時間当たり給与は1,463円で、前年同月比5.4%増えました。これは所定内給与を所定内労働時間で割った額で、月額の平均給与とは別に、時給で働く人の賃金の動きを示します。
今回の2.2%増は、持ち家に家賃を払うと仮定した換算分を除く物価指数で調整した値です。給与額が増えているかに加え、その給与で買える商品やサービスの量がどう変わったかを捉えています。家計への影響は、各世帯の給与・賞与と、食品や住居費など支出の組み合わせで変わります。
公表予定では、9月の確報は11月25日、次の10月速報は12月8日です。
トヨタは営業利益予想を3.9兆円へ、売上予想は引き下げ
トヨタ自動車は11月5日、2027年3月期の連結営業利益予想を3兆4,000億円から3兆9,000億円へ引き上げました。5,000億円の上方修正で、前期比3.6%増を見込む会社計画です。対象期間は2026年4月〜2027年3月です。決算要旨で公表しました。
同時に発表した4〜9月の営業利益は2兆1,911億円で、前年同期比9.2%増でした。同社は、為替や関税負担の軽減によるプラス効果に加え、金融、補給部品、中古車などの関連事業の収益拡大を説明しています。
今回の見直しで、売上高に当たる営業収益予想は54兆円から53兆5,000億円へ引き下げました。連結販売台数の見通しは970万台を維持し、地域別には日本を増やす一方、北米・アジアを減らしました。利益の改善と販売の量は、異なる動きをしています。決算説明資料に地域別の計画を示しています。
部品や物流などの関連企業にとっては、利益見通しに加え、どの地域で何台売る計画かが受注環境を読む材料になります。今回の上方修正は、販売台数の拡大だけでなく、事業ごとの採算や費用の変化を含めて企業収益を捉える必要性を示しています。
英中銀が4%へ利上げ、エネルギー高による物価上昇に対応
英国の中央銀行、イングランド銀行は11月5日、政策金利を3.75%から4.00%へ、0.25ポイント引き上げると発表しました。公式の決定文によると、金融政策委員9人のうち8人がこの利上げ幅を支持し、残る1人は0.5ポイントの引き上げを求めました。
背景にあるのは、中東情勢を受けたエネルギー価格の上昇です。英国の9月の消費者物価は前年同月比3.5%上昇しました。中銀は、11月の金融政策報告で、この上昇率が2027年半ばに約5%まで高まると予測しました。高い燃料・電力コストが、企業や家庭の支払いに今後も波及するとみています。
中銀は、ほかの商品価格や賃金への波及を示す動きはまだ少ないものの、先行きの物価上昇圧力を抑えるために利上げが必要と判断しました。最近の経済活動が想定より強かったことも、引き締めを支える理由に挙げています。
英国で販売や事業展開をする日本企業にとっては、現地の借入費用と、消費・設備投資の環境を考える材料です。エネルギー高への対応が利上げにつながり、企業や家計の資金調達にも影響する点が、今回の決定の意味です。
出典
- 厚生労働省/毎月勤労統計調査 2026(令和8)年9月分結果速報等/2026年11月6日。
- 労働政策研究・研修機構(JILPT)/労働統計公表日一覧/2026年11月4日更新。今後の公表予定の確認に使用。
- トヨタ自動車/2027年3月期 第2四半期(中間期)決算要旨/2026年11月5日。
- トヨタ自動車/2027年3月期 第2四半期 決算説明資料・スクリプト付き/2026年11月5日。
- イングランド銀行/November 2026 Monetary Policy Summary and Minutes/2026年11月5日。
- イングランド銀行/Monetary Policy Report – November 2026/2026年11月5日。
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