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失業率2.4%、価格転嫁39.9%・為替介入15.4兆円【8月29日】

8月29日朝に確認したいのは、7月の雇用統計、企業の価格転嫁、そして為替介入の実績です。完全失業率は2.4%へ低下しましたが、有効求人倍率は横ばいで、企業の新規求人にも業種差があります。

一方、企業がコスト上昇分を販売価格へ反映できた割合は39.9%に低下しました。財務省が公表した為替介入額は15兆3,993億円に達しており、雇用、値上げ、円相場を別々ではなく、家計と事業の収入・支出の両面から見る必要があります。

今日のポイント

  • 7月の完全失業率は2.4%で、前月から0.1ポイント低下
  • 有効求人倍率は1.18倍で横ばい、新規求人倍率は2.10倍へ低下
  • 企業の価格転嫁率は39.9%。中小企業39.7%、小規模企業38.3%
  • 7月30日から8月26日までの為替介入額は15兆3,993億円

完全失業率は2.4%、求人の勢いには業種差

総務省統計局が8月28日に公表した7月の労働力調査では、完全失業率の季節調整値は2.4%となり、前月から0.1ポイント低下しました。就業者数は6,850万人、完全失業者数は169万人で、いずれも前年同月と同数です。

ただし、厚生労働省の一般職業紹介状況では、有効求人倍率の季節調整値は1.18倍で前月と同水準でした。新規求人倍率は2.10倍で0.06ポイント低下し、新規求人の原数値は前年同月比0.8%減っています。

産業別の新規求人は、製造業が前年同月比6.8%増、医療・福祉が1.3%増となった一方、宿泊・飲食サービス業は10.7%減、卸売・小売業は7.3%減でした。失業率の改善だけで「採用環境が一様に強くなった」とは言えず、求職者も採用企業も、業種と地域を分けて見る必要があります。

なお、有効求人倍率はハローワークの求人・求職をもとにした指標です。転職サイトや企業の直接募集を含む労働市場全体そのものではない点にも注意が必要です。

価格転嫁率39.9%、小規模企業ほど低い

帝国データバンクが8月28日に公表した全国1万518社の調査では、コスト上昇分を販売価格やサービス料金へ反映できた度合いを示す価格転嫁率は39.9%でした。前回2026年2月調査の42.1%から2.2ポイント低下し、再び4割を下回りました。

「多少なりとも価格転嫁できている」と答えた企業は75.8%でしたが、上昇分をすべて転嫁できた企業は3.4%にとどまり、転嫁が5割未満の企業は53.8%でした。企業規模別では大企業41.6%、中小企業39.7%、小規模企業38.3%で、規模が小さいほど転嫁率が低くなっています。

費目別では、原材料費の転嫁率が47.3%だったのに対し、物流費34.5%、人件費32.0%、エネルギーコスト29.6%でした。販売価格を上げた企業が多いことと、利益や賃上げの原資を十分に確保できたことは同じではありません。

この調査は、今後の消費者物価を直接予測するものではありません。ただ、価格改定までの期間が「短くなった」と答えた企業が26.3%で、「長くなった」の7.6%を上回っており、企業がコスト変化により早く対応しようとしている状況は確認できます。家計側も、値上げの有無だけでなく、改定の頻度や対象品目を見る必要があります。

為替介入額は15兆3,993億円、効果は金額だけで判断できない

財務省は8月28日、7月30日から8月26日までの外国為替平衡操作額が15兆3,993億円だったと公表しました。ロイターは、円を支えるための介入額として過去最大だと報じています。

円安は、エネルギーを含む輸入コストを押し上げる要因になります。このため、介入の結果が持続的な円高方向につながるかは、家計の光熱・燃料費や、輸入原材料を使う中小企業にも関係します。

ただし、介入額が大きいからといって、為替相場や小売価格が直ちに安定すると決まったわけではありません。8月28日の財務省資料で確認できるのは対象期間の総額で、日別の詳しい内訳は後日公表される四半期データを待つ必要があります。介入額だけでなく、実際の円相場、輸入価格、各社の仕入れ見積もりを継続して確認することが重要です。

読者が確認しておきたいこと

  • 求職・採用では、全国の失業率だけでなく、地域別・業種別の求人状況を見る
  • 事業者は、原材料費、人件費、物流費、エネルギー費を分け、自社の転嫁状況を確認する
  • 輸入品や燃料を多く使う場合は、介入額だけでなく実際の決済レートと仕入れ価格を見る
  • 家計は、定期購入品やサービス料金の改定時期と頻度を確認する

まとめ

7月の完全失業率は2.4%へ低下しましたが、有効求人倍率は横ばいで、新規求人には業種差があります。企業の価格転嫁率は39.9%に低下し、とくに小規模企業ではコストを十分に販売価格へ反映しにくい状況が続いています。

為替介入額は15兆3,993億円と過去最大規模になりましたが、その後の円相場や輸入価格への持続的な効果は別に確認する必要があります。見出しの改善や金額の大きさだけで判断せず、雇用、コスト、販売価格、為替の実際の動きを分けて見ることが大切です。

出典

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