
情報基準日:2026年8月7日(本記事は同日時点で確認できた法令・総務省資料・過去の選挙記録に基づいています)
次回・第21回統一地方選挙は2027年(令和9年)春に実施される見込みですが、2026年8月7日時点で、投票日・告示日は法的に確定していません。統一地方選挙の期日は毎回、前年に国会で成立する「臨時特例法」で定められ、前回2023年の例では前年11月に法律が成立しました。過去の例からは2027年4月の前半・後半2回の日曜日実施が見込まれるものの、これは推測であり、正式な日程は特例法の成立を待つ必要があります。本記事では、確定している制度の仕組みと、投票資格・立候補条件・SNSでできることまでを整理します。
この記事の結論
- 投票日は未確定。期日は「地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律」(毎回新規制定)で決まり、前回は選挙前年の2022年11月11日成立・11月18日公布だった
- 過去の統一地方選挙(2015・2019・2023年)はいずれも4月の第2週前後の日曜(前半戦)と、その2週間後の日曜(後半戦)に実施された。2027年も同様となる可能性が高いが、これは過去の周期からの推測にすぎない
- 前半戦=道府県知事・道府県議会・政令指定都市の市長と市議会、後半戦=一般市・特別区・町村の長と議会が基本構成
- すべての自治体で行われるわけではない。前回2023年の「統一率」(全選挙に占める統一実施の割合)は約27.5%
- 投票できるのは18歳以上の日本国民で、その市区町村に引き続き3か月以上住所がある人(選挙人名簿に登録されている人)
- 立候補は知事30歳以上、その他は25歳以上。議員には住所要件あり、供託金は15万円(町村議)〜300万円(知事)
この記事でわかること
- 統一地方選挙の仕組みと、日程が「特例法」で決まる理由
- 前半戦・後半戦の違いと、対象になる選挙の種類
- 自分の自治体が対象かどうかの確認方法
- 投票できる人の条件、引っ越した場合の投票先、期日前・不在者・郵便投票
- 地方選挙と国政選挙の違い、地方議員・首長の仕事
- 立候補の年齢・住所要件・供託金、選挙運動のルールとSNSでできること・できないこと
統一地方選挙とは何か?
統一地方選挙とは、全国の地方公共団体(都道府県・市区町村)の長と議会議員の選挙のうち、任期満了日が一定期間に含まれるものの期日を、特例の法律によって全国で統一して実施する選挙です。1947年(昭和22年)4月、日本国憲法施行を前に全国一斉に行われた地方選挙が起点で、以後4年ごとに実施されてきました。次回2027年は第21回に当たります。
重要なのは、統一地方選挙は公職選挙法の恒常的な制度ではなく、毎回、国会が「地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律」(臨時特例法)を新たに制定して初めて日程が確定するという点です。前回・第20回(2023年)の特例法は令和4年法律第84号で、2022年11月11日に成立、11月18日に公布され、この時点で「前半戦4月9日・後半戦4月23日」が法定されました。
なぜ選挙日程を統一するのか?
目的は、①有権者の関心を高めて投票率の低下を抑えること、②選挙事務の経費と負担を効率化することの2つです。地方選挙がバラバラの日程で行われると、報道・啓発が分散して関心が薄れ、投票所設営や開票などの事務コストも積み上がります。任期満了日が近い選挙をまとめて同じ日に行うことで、これらを抑える狙いがあります。一方で、同日実施が増えるほど個々の選挙の争点が埋もれるという指摘もあり、投票率の長期低落(後述)の中で統一の効果は議論が続いています。
2027年の日程はいつ決まる?【確定・未確定の整理】
2026年8月7日時点の状態区分は次のとおりです。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 確定していること | 統一地方選挙の期日は臨時特例法で定める仕組みであること。前回特例法(令和4年法律第84号)は「2023年3月1日から5月31日までに任期満了を迎える等の選挙」を統一対象としたこと。2023年に当選した知事・議員の任期は原則4年(2027年春に満了)であること |
| 未確定(法律未成立) | 2027年の投票日・告示日。統一の対象範囲。特例法案の国会提出・成立は情報基準日時点で確認できない |
| 過去の実績からの推測 | 特例法は選挙前年の秋の臨時国会で成立してきた(2023年選挙分は2022年11月成立)。投票日は2015年4月12日・26日、2019年4月7日・21日、2023年4月9日・23日と、いずれも4月上旬〜中旬の日曜+2週間後の日曜だった。よって2027年も4月の2回の日曜が有力とみられるが、断定はできない |
| 政党・候補予定者側の動き | 各政党は「2027年統一地方選挙」向けの公認・推薦決定を進めている(各党公式サイト)。これは準備日程であり、期日の確定を意味しない |
日程に関する報道・予想記事を見る際は、「特例法成立前の予想」か「成立後の確定情報」かを必ず確認してください。本記事は特例法の成立が確認され次第、確定日程に更新します。
前半戦と後半戦は何が違う?
前半戦は広域自治体と政令指定都市、後半戦は基礎自治体の選挙です。前回2023年の構成は次のとおりでした。
| 区分 | 対象(2023年の実績) | 投票日(2023年) |
|---|---|---|
| 前半戦 | 9道府県知事(北海道・神奈川・福井・大阪・奈良・鳥取・島根・徳島・大分)、41道府県議会議員、6政令指定都市の市長(札幌・相模原・静岡・浜松・大阪・広島)、17政令指定都市の市議会議員 | 4月9日(日) |
| 後半戦 | 一般市・特別区・町村の長と議会議員(市長選・市議選・区長選・区議選・町村長選・町村議選)、衆参の補欠選挙も同日実施 | 4月23日(日) |
2027年も、2023年に統一選で選ばれた首長・議会の任期満了(原則4年後)が中心になるため、大阪府知事・大阪市長のダブル選挙や、41道府県議選など、前回と同様の構成になる見通しです(任期途中の辞職等があった団体を除く。構成の確定は特例法と各選挙管理委員会の告示によります)。
知事選挙・都道府県議選・政令市・一般市町村の選挙
- 知事選挙:都道府県の長を選ぶ選挙。任期4年。2023年の統一選対象は9道府県のみで、東京都知事選(2024年7月)など多くの知事選は統一選から外れた日程で行われています
- 都道府県議会議員選挙:条例で定める定数を選挙区ごとに選出。2023年は41道府県で実施され、東京都・茨城県・岩手県・宮城県・福島県・沖縄県の6都県議選は統一選の対象外でした(都議選は2025年6月実施など、それぞれ別周期)
- 政令指定都市:市長選と市議選(行政区単位の選挙区)。2023年は市長6市・市議17市が対象
- 一般市・特別区・町村:後半戦で長と議会の選挙。東京23区の区長・区議選の多くもここに含まれます
なぜすべての自治体で行われるわけではないのか?
統一されるのは「任期満了日が特例法の定める期間に含まれる」選挙だけだからです。首長の辞職・死亡、議会の解散、市町村合併、災害による延期などがあると任期のサイクルがずれ、その自治体は統一選から離脱します。例えば東日本大震災の被災自治体は2011年の統一選から多くが離脱しました。逆に、いったん離脱しても任期満了日が再び期間内に入れば統一選に戻ります。
この結果、統一選で実施される選挙の割合(統一率)は回を追うごとに低下し、第1回(1947年)はほぼ100%だったのに対し、2015年27.5%→2019年27.5%→2023年約27.5%と、今や全体の3割弱です(総務省)。「統一」地方選挙という名前でも、約7割の地方選挙は別日程で行われているのが実態です。
自分の自治体が対象か確認する方法
最も確実なのは、お住まいの市区町村・都道府県の選挙管理委員会サイトで「任期満了日一覧」「今後の選挙予定」を確認することです。確認手順は次の3段階です。
- 「(自治体名) 選挙管理委員会 任期満了」で検索し、知事・県議・市区町村長・市区町村議それぞれの任期満了日を確認する
- 任期満了日が2027年3月〜5月ごろに含まれていれば、統一地方選挙の対象になる可能性が高い(最終的には特例法の定める期間による)
- 特例法成立後(例年なら2026年秋以降)に、選挙管理委員会が公表する対象選挙・日程の告知で確定を確認する
なお、前回2023年の統一選で当選した首長・議員は原則2027年春に任期満了を迎えるため、「前回統一選で投票した選挙」は今回も対象になる可能性が高い、というのが実務的な目安です。
投票できるのはどんな人?【年齢・住所要件】
地方選挙で投票できるのは、①満18歳以上の日本国民で、②同じ市区町村の区域内に引き続き3か月以上住所を有し、③選挙人名簿に登録されている人です(公職選挙法第9条)。
国政選挙と違い、地方選挙には3か月の住所要件があります。住民票を移して3か月経過すると、その市区町村の選挙人名簿に登録されます(登録は定時登録と選挙時登録で行われます)。都道府県の選挙(知事・道府県議)については、同一都道府県内で住所を移した場合、引き続き県内に住所があることを条件に選挙権が継続する仕組みがあります。外国籍の人には現行法上、地方選挙の選挙権はありません。
引っ越したら、どこで投票する?【判定表】
転居のタイミングと転居先によって投票できる選挙・場所が変わります。大まかな目安は次のとおりです(名簿登録の状況によるため、最終確認は選挙管理委員会へ)。
| 引っ越しのパターン | 市区町村の選挙(市長・市議など) | 都道府県の選挙(知事・県議) |
|---|---|---|
| 同じ市区町村内で転居 | 投票できる(投票所が変わる場合あり。名簿の住所修正は自動) | 投票できる |
| 同一都道府県内の他の市区町村へ転居(3か月未満) | 新住所地ではまだ投票できない。旧住所地の名簿に登録が残っていても、その市区町村の選挙の投票資格は失う | 引き続き県内に住所がある旨の証明(住民票の写し等)により、旧住所地または新住所地で投票できる場合がある |
| 他の都道府県へ転居(3か月未満) | 新住所地では投票できない | 旧県・新県とも投票できない(要件を満たさない) |
| 転居から3か月経過・名簿登録後 | 新住所地で投票できる | 新住所地で投票できる |
投票日直前の引っ越しは「どの名簿に載っているか」で扱いが決まります。転居予定がある人は、選挙の3か月前を一つの目安に住民票の異動時期を考えると、投票の空白を避けやすくなります。
選挙人名簿とは?入場券が届かないときは?
選挙人名簿とは、市区町村の選挙管理委員会が作成する「投票できる人の公的な名簿」です。名簿に登録されていなければ、要件を満たしていても投票できません。登録は住民票に基づいて職権で行われるため、本人の申請は不要です。
投票所入場券(入場整理券)は投票を円滑にするための案内であって、入場券がなくても、名簿に登録されていれば本人確認のうえ投票できます。届かない・失くした場合は、投票所または期日前投票所で申し出てください。届かない典型的な原因は、転居直後で登録が新住所地に移っていない、住民票の住所に実際に住んでいない、世帯内で家族が保管している、などです。
期日前投票・不在者投票・郵便等投票の使い方
- 期日前投票:投票日に仕事・旅行・冠婚葬祭などの予定がある人は、告示日の翌日から投票日前日まで、市区町村の期日前投票所で投票できます。宣誓書(入場券の裏面にあることが多い)を書くだけで、理由の証明書類は不要です
- 不在者投票:選挙期間中に名簿登録地以外の市区町村に滞在している人(出張・進学など)は、名簿登録地の選挙管理委員会に投票用紙を請求し、滞在先の選挙管理委員会で投票できます。指定病院・老人ホーム等に入院・入所中の人は施設内で投票できます。郵送のやり取りに日数がかかるため、告示されたらすぐ請求するのが鉄則です
- 郵便等投票:身体障害者手帳・戦傷病者手帳で一定の障害がある人や、介護保険の要介護5の人は、自宅から郵便で投票できます。事前に「郵便等投票証明書」の交付を受けておく必要があります
地方選挙と国政選挙はどう違う?
| 項目 | 地方選挙(統一地方選など) | 国政選挙(衆院選・参院選) |
|---|---|---|
| 選ぶ対象 | 知事・市区町村長(首長)と地方議会議員 | 国会議員 |
| 選挙権 | 18歳以上の日本国民+3か月の住所要件 | 18歳以上の日本国民(住所要件は名簿登録上のもの) |
| 二元代表制 | 首長と議会を別々に直接選挙(大統領制型) | 国会の多数派が首相を指名(議院内閣制) |
| 選挙区 | 首長=自治体全域、議員=条例等で定める選挙区・定数 | 小選挙区・比例代表(衆)、選挙区・比例(参) |
| 期日 | 任期満了ごと(統一選は特例法で統一) | 衆=解散または任期満了、参=3年ごと半数改選 |
| 生活との距離 | 保育料・学校・ごみ・水道・バス・介護など日常サービスに直結 | 外交・防衛・税制・社会保障の制度設計 |
直近の国政選挙は2026年2月8日投開票の第51回衆議院議員総選挙で、その制度と結果の詳しい解説は第51回衆議院総選挙の総合解説を参照してください。地方選挙は「暮らしの条件を決める選挙」であり、国政の勢力図の観点だけで語れない点が最大の違いです。
地方議員・首長は何をしている人?
首長(知事・市区町村長)は自治体の執行機関のトップとして、予算案・条例案の提出、行政組織の指揮、対外的な代表を担います。地方議員は、予算・条例の議決、行政のチェック、政策提案、住民の声の反映が仕事です。
| 役割 | 首長 | 地方議会(議員) |
|---|---|---|
| 予算 | 編成し提案する | 審議し議決する(修正・否決も可能) |
| 条例 | 提案する | 議員も提案でき、議決する |
| 執行 | 行政運営を指揮 | 決算認定・監査請求などで監視 |
| 相互の抑制 | 議会の解散権(不信任議決時) | 首長への不信任議決、百条調査権 |
保育所の整備、学校の統廃合、水道料金、バス路線の維持、除雪、避難所運営——こうした決定はすべて首長の提案と議会の議決で動きます。人口減少下の地方政治が抱える構造的な課題は地方政治の課題で詳しく解説しています。
議員定数と選挙区はどう決まる?
地方議会の定数は、法律の上限ではなく各自治体の条例で定めます(地方自治法。2011年の法改正で法定上限は撤廃)。都道府県議会は郡市を基本とする選挙区ごとに定数を配分し、市区町村議会は全域1選挙区が基本(政令市は行政区ごと)です。人口減少に伴い定数を削減する議会が多い一方、議員のなり手不足から無投票当選が増えており、2023年の41道府県議選では無投票当選が定数の25.9%と過去2番目の高さでした(総務省・報道各社集計)。あなたの自治体の定数と選挙区は、選挙管理委員会サイトの「議員定数・選挙区」の頁で確認できます。
立候補できる年齢と住所要件
被選挙権の要件は次のとおりです(公職選挙法第10条)。
| 選挙 | 年齢 | 住所要件 |
|---|---|---|
| 都道府県知事 | 満30歳以上 | なし(どこに住んでいても立候補可) |
| 市区町村長 | 満25歳以上 | なし |
| 都道府県議会議員 | 満25歳以上 | あり(その選挙の選挙権を有すること=区域内に引き続き3か月以上の住所) |
| 市区町村議会議員 | 満25歳以上 | あり(同上) |
年齢は投票日(選挙期日)現在で判定されます。議員に立候補するには原則としてその自治体の選挙人名簿に載る資格が必要な点が、首長との大きな違いです。
供託金はいくら必要?
立候補の届出には供託金の納付が必要で、得票が一定数(供託物没収点)に達しないと没収されます。地方選挙の供託金額は次のとおりです(公職選挙法第92条)。
| 選挙 | 供託金 |
|---|---|
| 都道府県知事 | 300万円 |
| 政令指定都市の市長 | 240万円 |
| 政令指定都市以外の市長・特別区長 | 100万円 |
| 町村長 | 50万円 |
| 都道府県議会議員 | 60万円 |
| 政令指定都市の議会議員 | 50万円 |
| 政令指定都市以外の市・特別区の議会議員 | 30万円 |
| 町村議会議員 | 15万円 |
供託金は売名目的の乱立を防ぐ趣旨の制度で、真剣に選挙運動を行い一定の得票を得れば返還されます。このほか、ポスター・ビラなどの費用には自治体の条例に基づく公費負担(選挙公営)の仕組みがあります。
「選挙運動」と「政治活動」はどう違う?
選挙運動とは、特定の選挙で特定の候補者への投票を得る(得させる)ための活動で、告示日の立候補届出から投票日前日までしかできません。それ以外の、政策の普及や政治意識の啓発などが政治活動です。告示前に「◯◯候補に投票を」と呼びかけることは事前運動として禁止されます。また、戸別訪問(投票依頼のために家々を訪ねること)、買収・供応(金銭や飲食の提供)、18歳未満の選挙運動は禁止です。組織的な選挙支援の許される範囲と違法の線引きは組織票とは何か?公職選挙法と判例で詳述しています。
インターネット選挙運動とSNSのルール
2013年の公職選挙法改正で、ウェブサイトやSNSを使った選挙運動は候補者・政党だけでなく一般の有権者にも解禁されました。ただし電子メールによる選挙運動は候補者・政党等に限られ、有権者はできません。将来のオンライン投票の議論はネット投票の制度・技術・課題を参照してください。
有権者がSNSでできること・できないこと
| 行為 | 可否 |
|---|---|
| 選挙運動期間中に、X(旧Twitter)やインスタで「◯◯候補を応援します」と投稿・リポスト(シェア)する | できる(18歳以上の有権者) |
| 候補者の演説動画・公式投稿を期間中にシェアする | できる |
| 電子メール(メールアドレス宛て)で「◯◯に投票して」と送る | できない(候補者・政党等のみ可) |
| LINEなどメッセージアプリで投票を呼びかける | SNSのメッセージ機能は「ウェブサイト等」に当たり一般に可とされる(メール類似の手段は不可。迷ったら控える) |
| 告示前に「◯◯候補へ投票を」と投稿する | できない(事前運動) |
| 投票日当日に新たに投票を呼びかける投稿をする | できない(期間外。前日までの投稿が残ること自体は可) |
| 18歳未満が投票依頼を投稿・リポストする | できない |
| 候補者の落選を目的に虚偽の事実を投稿する | できない(虚偽事項公表罪等のおそれ) |
| 匿名で誹謗中傷する | 名誉毀損・侮辱等のおそれ。選挙に関係なく違法になり得る |
公職選挙法違反になり得る行為に注意
有権者側が問われやすいのは、①事前運動、②買収・供応(飲食の提供を受けることを含む)、③電子メールでの投票依頼、④虚偽情報の拡散、⑤18歳未満の選挙運動です。「友人の候補者を応援したい」場合も、期間・手段のルールの中で行う必要があります。SNSでの応援は「期間中・実名でなくても可・メールは不可・当日は不可」の4点を押さえれば大きく外しません。罰則は当選無効や公民権停止につながるものもあり、判断に迷う行為は選挙管理委員会に確認してください。
地方政治が生活に影響する具体例
統一地方選挙で選ばれる人たちは、次のような身近な決定を左右します。子どもの医療費助成を何歳まで無償にするか、保育所・学童の定員と保育料、小中学校の統廃合と通学バス、水道料金の改定、ごみ収集の有料化、バス路線への補助、避難所と防災備蓄、空き家対策、除雪の水準、介護保険料の段階設定——いずれも条例・予算として首長と議会が決めます。2025年国勢調査の速報では全国の9割の市町村で人口が減っており、「何を維持し、何をたたむか」を決める4年間の代表を選ぶのが2027年の統一地方選挙です。新しい政治勢力の地方展開(ひろゆき&いずみ新党の政策予測など)も、この選挙が最初の本格的な試金石になるとみられます。
FAQ(よくある質問)
Q1. 2027年統一地方選挙の投票日はいつですか? A. 未確定です(2026年8月7日時点)。期日は前年に成立する臨時特例法で定められ、前回は2022年11月に法律が成立して4月9日・23日と確定しました。過去3回(2015・2019・2023年)はいずれも4月上旬〜中旬の日曜と2週間後の日曜でしたが、2027年の具体的な日付を現時点で断定することはできません。
Q2. 東京都に住んでいます。統一地方選挙で投票する機会はありますか? A. 都知事選(2024年7月実施)と都議選(2025年6月実施)は統一選の対象外ですが、23区の多くの区長選・区議選や多摩地域の市長選・市議選は後半戦の対象になってきました。お住まいの区市町村の選挙管理委員会で任期満了日を確認してください。
Q3. 4月に引っ越し予定です。投票できますか? A. 転居のタイミング次第です。選挙の3か月以上前に新住所へ住民票を移せば新住所地で投票できます。直前の転居では、市区町村選挙は新旧どちらでも投票できない場合があり、同一県内の転居なら知事・県議選は住所要件の証明で投票できる場合があります。具体的な可否は転居先・転居元の選挙管理委員会に確認してください。
Q4. 大学進学で下宿していますが、住民票は実家のままです。どこで投票しますか? A. 選挙人名簿は住民票に基づくため、原則は実家の市区町村で投票します(滞在先からは不在者投票を利用可能)。ただし生活の本拠が下宿先にあるのに住民票を移していない状態は、住民基本台帳法の届出義務の観点からも、下宿先への住民票異動が本来の姿です。移せば3か月後から下宿先で投票できます。
Q5. 期日前投票に理由の証明は必要ですか? A. 不要です。宣誓書に該当事由(仕事・レジャー・体調など)をチェックして記入するだけで、証明書類の提出は求められません。
Q6. 無投票当選とは何ですか?なぜ増えているのですか? A. 立候補者数が定数(首長は1人)を超えなかった場合、投票を行わずに当選が決まる仕組みです。議員報酬の水準、兼業のしにくさ、人口減少による担い手不足を背景に増えており、2023年の道府県議選では定数の25.9%が無投票でした。有権者が選択の機会を失うため、なり手確保は地方自治の重要課題です。
Q7. 供託金が高すぎて立候補できません。減額の制度はありますか? A. 供託金の減免制度はありません(額は公職選挙法で法定)。ただし町村議は15万円、一般市議は30万円と国政選挙(300万円)より低く、一定の得票(供託物没収点)に達すれば全額返還されます。ポスター・ビラ・選挙カーなどには条例による公費負担があり、自己資金の全額負担ではありません。
Q8. 候補者から後援会の集まりで弁当が出ました。問題ありますか? A. 選挙に関して飲食物の提供を受けることは、提供した側だけでなく受けた側も供応買収等に問われるおそれがあります。湯茶と通常用いられる程度の菓子を除き、選挙運動に関する飲食物の提供は原則禁止です。その場で辞退し、不安があれば選挙管理委員会・警察に相談してください。
Q9. 立候補したい場合、いつ・どこで手続きしますか? A. 立候補の届出は告示日(後半戦の市区町村選挙は投票日の7日前が通例)に選挙管理委員会へ行います。事前に開かれる立候補予定者説明会への参加、供託、必要書類の準備が要るため、遅くとも数か月前から選挙管理委員会に相談するのが実務です。
Q10. 統一地方選挙の投票率はどのくらいですか? A. 長期低落が続いており、2023年は41道府県議選の平均投票率が41.85%と過去最低を更新、市議選・町村長選・町村議選も過去最低でした(総務省・報道各社)。前半戦より後半戦、都市部より郡部で低い傾向があります。低投票率は組織票の影響力を相対的に高めるため、一票の価値はむしろ上がっているともいえます。
Q11. 選挙公報や候補者の情報はどこで見られますか? A. 各選挙管理委員会が発行する選挙公報(新聞折込・戸別配布・サイト掲載)、候補者・政党の公式サイトとSNS、公開討論会などが基本です。2013年以降は候補者のネット発信が解禁されているため、政策比較はウェブ上でかなり可能になっています。
Q12. 統一地方選挙と同じ日に、ほかの選挙も行われますか? A. 後半戦の投票日には、国会議員の補欠選挙(4月の統一補選)が併せて行われるのが通例です。また、任期満了日が近い首長選を条例や辞職のタイミング調整で同日にする自治体もあります。同日実施の組み合わせは特例法成立後に各選挙管理委員会が告示します。
まとめ:2027年に向けて今できること
- 日程は「未確定」が正解。特例法の成立(例年なら前年秋)を待ち、予想日程を断定する情報には注意する
- 自分の自治体の任期満了日を選挙管理委員会サイトで確認し、統一選の対象になりそうか把握する
- 引っ越し予定がある人は、選挙の3か月前を目安に住民票の異動時期を設計する
- 期日前・不在者・郵便等投票の使い方を確認し、家族(進学した子、入院中の親など)の投票手段を確保する
- SNSで応援したい人は「期間中のみ・メール不可・当日不可・18歳未満不可」の4原則を覚えておく
本記事は、臨時特例法の国会提出・成立が確認され次第、確定日程・対象選挙を反映して更新します。
※本記事は一般的な制度情報を提供するものであり、個別の選挙運動・立候補・法適用に関する専門的助言ではありません。個別の事情は各選挙管理委員会や専門家へご確認ください。
本文中の一次資料リンク
- e-Gov法令検索「公職選挙法」(選挙権9条・被選挙権10条・供託92条ほか) https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC1000000100
- e-Gov法令検索「地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律」(令和4年法律第84号・前回分) https://laws.e-gov.go.jp/law/504AC0000000084
- 総務省「第20回統一地方選挙 発表資料」 https://www.soumu.go.jp/senkyo/20touitsusokuhou/index.html
- 総務省「選挙・政治資金制度」(期日前投票・不在者投票・ネット選挙運動の解説) https://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/
- 総務省統計局「令和7年国勢調査 人口速報集計結果」 https://www.stat.go.jp/data/kokusei/2025/kekka.html
2027年統一地方選挙とは?日程・対象自治体・投票できる人・立候補条件をわかりやすく解説
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情報基準日:2026年8月12日(本記事は同日時点で確認できた法務省の公表情報・法令に基づいています) 戸籍のフリガナの届出期間は2026年5月25日で終了しましたが、期限を過ぎても訂正の道は残っています。届出をしないまま市区町村長の職権で記載されたフリガナは、1回に限り、家庭裁判所の許可なしに届出だけで変更できます。一方、自分で届け出て記載されたフリガナを変える場合は家庭裁判所の許可が必要です。この2つの区別が、2026年5月26日以降の手続きの出発点になります。 この記事の結論 「届出期限(2026年 ...
マイナンバーカード更新はどうする?2026年の期限・必要書類・手続き・電子証明書との違い
情報基準日:2026年8月10日(本記事は同日時点で確認できた法令・公的機関の公表情報に基づいています) マイナンバーカードの更新は、有効期限の3か月前から住民登録のある市区町村で手続きできます。更新手数料は無料です。カード本体(18歳以上は10回目の誕生日まで)と、ICチップ内の電子証明書(年齢を問わず5回目の誕生日まで)は期限が別々で、多くの人は「電子証明書だけの更新」が先に来ます。2026年度はカード約590万件・電子証明書約1,430万件の更新が見込まれる集中期のため、有効期限通知書が届いたら早め ...
パスポート手数料は2026年7月からいくら?オンライン・窓口申請の料金と必要書類を解説
情報基準日:2026年8月8日(本記事は同日時点で確認できた外務省の公表情報・法令に基づいています) パスポート(旅券)の手数料は、2026年7月1日以降の申請分から大幅に引き下げられました。18歳以上の10年旅券はオンライン申請8,900円・窓口申請9,300円で、従来より7,000円安くなっています。同時に18歳以上の5年旅券は廃止され、18歳未満の5年旅券は一律オンライン4,400円・窓口4,800円になりました。料金は受取日ではなく申請日で決まります。値下げ直後は申請が集中し、外務省は交付まで通常 ...



