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CPI基準改定は小幅、食料自給率37%に低下【8月10日】

8月10日の朝に押さえておきたいのは、物価と食料をめぐる2つの最新データです。

消費者物価指数(CPI)は2025年基準への切り替えに伴って過去の数値が改定されましたが、前年同月比の修正は小幅にとどまりました。一方、2025年度の食料自給率はカロリーベースで37%となり、前年度から1ポイント低下しています。

今日のポイント

  • CPIは2020年基準から2025年基準へ切り替え
  • 遡及改定による物価上昇率の修正は0~マイナス0.1ポイント
  • 2026年1月のコアCPIは旧基準2.0%から新基準1.9%へ
  • 2025年度の食料自給率はカロリーベース37%
  • 生産額ベースの食料自給率は66%へ上昇

CPIは2025年基準へ、過去の物価上昇率の修正は小幅

総務省統計局は8月7日、2025年基準による消費者物価指数の過去系列を公表しました。CPIは家計が購入する商品やサービスの価格変動を示す代表的な物価統計で、一定期間ごとに基準年や品目、ウエートが見直されます。今回、基準は2020年から2025年に変更されました。

ロイターによると、2025年1月から2026年6月までを新基準で計算した結果、総合指数、生鮮食品を除く総合指数、さらに生鮮食品とエネルギーを除いた指数の前年同月比の修正幅は、いずれも0ポイントまたはマイナス0.1ポイントでした。

例えば、2026年1月の生鮮食品を除く総合指数、いわゆるコアCPIの前年同月比は、旧基準の2.0%から新基準では1.9%になりました。一方、4~6月については修正がありませんでした。

ここで注意したいのは、基準改定によって実際の商品価格が値下がりしたわけではないことです。今回変わったのは、物価の動きを測るための基準やウエートです。過去の物価上昇を新しい消費構造に合わせて測り直した結果、伸び率がわずかに修正されたと理解するのが適切です。

ロイターが紹介した市場関係者の見方では、修正幅が小さいため、今回の改定だけで物価見通しや日銀の金融政策の方向性を変える材料にはなりにくいとの見方が出ています。ただし、これは市場関係者による分析であり、日本銀行の政策判断そのものではありません。

次の注目点は、8月21日に公表される7月分の全国CPIです。総務省統計局はここから2025年基準による指数を通常の月次統計として公表します。

2025年度の食料自給率は37%、生産額ベースでは66%

農林水産省は8月7日、2025年度の食料自給率を公表しました。

カロリーベースの食料自給率は37%で、前年度から1ポイント低下しました。一方、生産額ベースは66%と2ポイント上昇し、新たに示されている摂取熱量ベースでは45%と1ポイント低下しました。

農林水産省によると、カロリーベースの低下には、米の消費量減少や民間在庫の増加などによって国内生産から供給される熱量が減ったことが影響しました。一方、生産額ベースが上昇した背景には、米や畜産物など国内生産物の価格上昇があります。

この数字は読み方にも注意が必要です。

「自給率37%」は、家計が食品に使う金額の37%が国産で、残り63%が輸入品という意味ではありません。37%という数字は、食品から得られる供給熱量を基準にした指標です。生産額で測れば66%となるため、どの指標を見るかによって日本の食料供給構造の見え方は変わります。

また、自給率が37%になったからといって、それだけで食品価格が直ちに上昇すると判断することもできません。ただ、日本が多くの農産物や原材料を海外から調達している状況では、国際的な供給障害などへの脆弱性を考えるうえで重要な指標です。ロイターも、日本の輸入依存と供給途絶リスクを今回の数字の背景として報じています。

読者が確認しておきたいこと

  • 8月21日公表予定の7月全国CPIでは、2025年基準で物価動向を確認する
  • 過去のCPIを見るときは、旧基準と新基準の数字を単純に混在させない
  • 食料自給率は「カロリーベース」「生産額ベース」「摂取熱量ベース」を区別する
  • 自給率とスーパーの食品価格は同じ指標ではないことに注意する

まとめ

8月7日に公表された2つの統計からは、日本の物価と食料を考えるうえで重要な変化が確認できます。

CPIの2025年基準への切り替えによる過去の物価上昇率の修正は小幅で、現時点では物価の基調を大きく変えるほどの改定ではありません。一方、食料自給率はカロリーベースで37%に低下しましたが、生産額ベースでは66%へ上昇しており、一つの数字だけで判断しないことが重要です。

今後は、8月21日に公表される新基準での7月全国CPIと、政府が食料供給力をめぐり今後どのような政策対応を進めるかが確認ポイントとなります。

出典

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