
情報基準:2026年9月26日
老舗企業の倒産が、年間最多を更新するペースで推移しています。9月25日に公表された帝国データバンクの調査で分かりました。同じ日に発表された転職者調査、有料老人ホームの前払金に関する調査とともに、会社の経営や働き方、家族の暮らしに関係する点を整理します。TDB
創業100年以上の企業、8月までの倒産は112件
帝国データバンクによると、創業・設立から100年以上の企業の倒産は、2026年1~8月に112件でした。対象は、負債1000万円以上で法的整理となったケースです。[1]
同社は、年間で160件を上回るペースだとしています。これまで年間最多だった2024年の146件を上回る可能性が高い、という見方です。年間の実績が確定するのは今後ですが、8月までの集計から、老舗企業の経営環境の厳しさが浮かびます。[1] TDB
業種別では製造業が34件、卸売業が24件、小売業が22件と、ものづくりから流通まで複数の業種に及びます。また、負債1億円未満の倒産が56件で、全体の半数を占めました。[1]
帝国データバンクは、後継者難や物価高への対応を課題に挙げ、価格転嫁による収益確保と、技術・ノウハウを次世代へ引き継ぐ取り組みを重視しています。調査から読み取れるのは、日々の利益を守ることと、次の担い手を育てることを並行して進める必要性です。[1] TDB
転職先を選んだ理由、仕事内容・職種への満足が40.2%
転職先を選ぶ理由として多かったのは、仕事内容や職種への納得でした。厚生労働省が9月25日に公表した2025年「転職者実態調査」では、理由を3つまで選ぶ質問で、仕事内容・職種に満足できることが40.2%と最も多く、技能・能力を生かせることが38.4%で続きました。[2][3]
理由を一つに絞った質問では、技能・能力を生かせることが17.7%で首位でした。複数の条件を挙げてもらう場合と、最優先の条件を聞く場合では、回答の順序が変わります。[3] 厚生労働省
この調査は、常用労働者5人以上の事業所と転職者を対象に、2025年10月1日時点の状況を調べたものです。個人調査の対象は、2024年10月~2025年9月に現在の職場へ採用され、その前の1年間にも他企業で働いた経験のある人で、雇用期間の定めがないか、1年以上の契約で働くフルタイム労働者です。[2] 厚生労働省
賃金も転職の背景にあります。自己都合で前の職場を辞めた人に理由を3つまで尋ねたところ、賃金の低さを挙げた割合は25.5%で最も多くなりました。離職のきっかけと、次の職場を選ぶ理由を分けて見ると、求職者が何を改善したいのかを捉えやすくなります。[2] 厚生労働省
採用実務への示唆は、給与とあわせて、入社後に任せる仕事や経験を生かせる場面を具体的に示すことです。応募する側も、職種名だけで判断せず、担当業務と労働条件をすり合わせる際の参考になります。
老人ホームの前払金、保全措置なし25施設と公表
厚生労働省は9月25日、有料老人ホームの指導状況に関する調査結果を公表しました。2025年6月30日時点で、前払金を受け取っている2384施設のうち、保全措置を講じていない施設は25施設、割合は1.0%でした。[4] 厚生労働省
同省は同日、都道府県などに対し、保全措置が義務付けられているのに実施していない事業者を重点的に指導・監督するよう求めました。今回の発表は、昨年時点の調査結果と、それを踏まえた指導強化を示すものです。[4] 厚生労働省
前払金は、家賃やサービス費用の全部または一部を、あらかじめまとめて支払うお金です。保全措置には銀行による保証や信託契約などがあり、前払いしたお金の返還に備える役割があります。[4][5] 厚生労働省
前払い方式での入居を検討する際には、支払額に加えて、返還額の計算方法、返還時期、保全措置の内容や範囲を契約書や重要事項説明書で確認することが、費用を比較するうえでの着眼点になります。例えば岡山市の指導指針では、前払金の返還条件を契約書に明示し、契約前に十分説明することを求めています。[5] 岡山市公式ウェブサイト
出典
[1] 帝国データバンク「100年経営『老舗企業』の倒産動向調査(2026年1-8月)」(2026年9月25日)
調査本文
[2] 厚生労働省「令和7(2025)年『転職者実態調査』の結果を公表します」(2026年9月25日)
報道発表資料・PDF
[3] 厚生労働省「令和7年転職者実態調査の概況:3 転職について」(2026年9月25日)
個人調査の詳細・PDF
[4] 厚生労働省「令和7年度 有料老人ホームを対象とした指導状況等のフォローアップ調査(第17回)結果」(2026年9月25日)
報道発表資料・PDF
[5] 岡山市「岡山市有料老人ホーム設置運営指導指針」(2025年1月1日適用版、制度・契約の背景資料)
指導指針・PDF
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