
情報基準:2026年9月27日
日米の財務相は9月25日夜、円の過小評価が問題だとの認識を再確認しました。公取委の新調査では、石油関連製品の値上がりを取引価格へ反映する難しさが浮かんでいます。為替、価格交渉、建設の人手と資材という、家計や事業のコストに関わる3つの動きを整理します。[1][3]
日米財務相が電話会談、円の過小評価を問題視
片山財務大臣とベッセント米財務長官は、9月25日午後9時に電話会談しました。財務省によると、両氏は「円の過小評価は問題」との認識を共有し、金融市場の動向について意見交換したうえで、両国の協力をさらに強化することを確認しました。[1]
円の過小評価とは、円の価値が低く評価されすぎているという見方です。今回の会談では、首脳間での議論を受けて財務当局のトップ同士でも認識を確認しました。公表文は、具体的な目標レートや新たな為替介入の実施には言及していません。[1]
KBC掲載の9月26日付報道によると、外国為替市場では一時1ドル159円台まで円安が進んだ後、会談の発表を受けて円高が進み、26日午前5時には157円台前半で取引されました。[2]
ドルで支払う輸入代金や海外サービス料がある場合、同じドル額でも換算レートによって円の支払額が変わります。例えば1,000ドルなら、1ドル159円と157円では、円換算額に2,000円の差が出ます。手数料を除いた仮定の計算で、実際の負担は契約で適用されるレートによって決まります。
石油関連製品の価格転嫁、要請受諾率は48.3%
公正取引委員会は9月25日、石油関連製品等の価格転嫁に関する緊急調査の結果を公表しました。燃料のほか、樹脂や塗料、包装資材、潤滑油などが対象です。値上げの要請額に対して取引先が受け入れた金額の割合を示す「要請受諾率」は、関連コスト全体で48.3%でした。[3]
この数字の分母は、実際に増えたコスト全額ではなく、受注者が値上げを求めた金額です。 満額以上を受け入れられた回答もある一方、受け入れが小幅にとどまる回答もあり、公取委は二極化を指摘しています。[3]
また、値上がりの影響を受けた受注者の38.5%は、価格協議を申し出ていませんでした。取引先との力関係や、決まった時期にしか価格改定しない商慣習などが、交渉を始める壁として挙げられています。調査は6月26日〜7月31日に実施され、対象となった行為の期間は2月28日〜7月27日です。[3]
公取委は、協議せずに価格を据え置くなどの回答があった発注者59者に、注意喚起文書を送りました。違反の未然防止を目的に、自主的な改善を促す対応です。[3]
発注する企業が押さえたいのは、据え置きの結論だけを伝えるのではなく、コスト上昇について協議し、値上げに応じない場合の理由も書面やメールで共有するという点です。公取委は、2026年度の価格転嫁調査で全国の事業者への立入調査などを進め、年内に結果を公表する方針です。[3]
建設の人手不足幅が拡大、主要資材の価格は横ばい
国土交通省が9月25日に公表した8月分の建設労働需給調査では、全国8職種の過不足率は1.3%の不足でした。7月の1.2%から不足幅が0.1ポイント広がり、前年同月の0.9%も上回りました。いずれも季節調整前の原数値です。[4]
対象は、とび工、左官、電工、配管工などの建設技能労働者です。過不足率は、確保できなかった人数と余剰となった人数などから計算し、現場の人手の過不足を示します。今回の調査対象日は、8月10〜20日のうち日曜・休日を除いた1日です。[4]
同日に公表された9月1〜5日時点の建設資材調査では、生コンクリート、鋼材、木材など7資材13品目の価格動向は、全国ではすべて前月比「横ばい」でした。需給も全品目で「均衡」とされています。[5]
二つの調査を合わせて読むと、全国の主要資材の需給は落ち着いている一方、人手には不足が残る姿が見えます。住宅の改修や店舗工事を計画する場合は、資材の価格・納期と、必要な職種の確保・着工時期を分けて確認すると、工事全体の見通しを立てやすくなります。[4][5]
出典
[1] 財務省「日米財務大臣会談(令和8年9月25日(金))」(会談日:2026年9月25日。掲載日時の表示なし)
会談の公表資料
[2] KBC九州朝日放送「長期金利上昇し一時3.115% 30年ぶり高水準 『円の過小評価は問題』日米で再確認」(2026年9月26日9:30)
報道本文
[3] 公正取引委員会「『石油関連製品等の価格転嫁に関する緊急調査』の結果について」(2026年9月25日)
公表ページ / 概要PDF / 報告書本体PDF
[4] 国土交通省「建設労働需給調査結果(令和8年8月分調査)について」(2026年9月25日)
公表ページ / 報道発表資料PDF
[5] 国土交通省「9月の主要建設資材の需給動向は全ての調査対象資材において均衡」(2026年9月25日)
公表資料
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