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人口減少数が多い自治体ランキング【2020〜2025年】原因と暮らしへの影響

住宅や地域の店、バス停、公共施設と人口統計の資料を配置した、人口減少と暮らしを考えるイラスト

更新・情報確認日:2026年10月3日(日本時間)
統計の比較時点:2020年10月1日 → 2025年10月1日
使用統計:2026年9月29日公表「2025年国勢調査 人口等基本集計」の確定値

2020年から2025年の5年間で人口減少数が最も多かった自治体は、福岡県北九州市の35,437人です。2位は静岡市、3位は京都市で、神戸市、新潟市が続きます。総務省が2026年9月29日に公表した国勢調査の確定値に基づく順位です。

地域の将来を考えるときは、減った人数に加えて、人口に対する割合、年齢構成、世帯数を見ることが大切です。人口が減っても世帯や中心部の住民が増えている都市もあります。住宅や実家、地域の商売を考える際には、バス・買い物・医療など、実際の生活圏の変化まで確かめましょう。

押さえておきたい3つのポイント

  • 減少数の上位は北九州市、静岡市、京都市。減少率を併記すると、都市ごとの変化の大きさが分かります。
  • 人口減少の背景は、出生より死亡が多い「自然減」と、転入より転出が多い「社会減」に分けて確認します。
  • 住まいや仕事の判断には、市全体の人口と併せて、世帯数、地区別人口、生活サービスの計画を使います。

2020〜2025年の人口減少数が多い自治体トップ10

全国の市町村を人口の減少人数で並べると、上位10自治体は次のとおりです。減少数・減少率は、減った分を正の数で表示しています。

順位自治体・都道府県2025年人口5年間の減少数減少率
1北九州市・福岡県903,592人35,437人3.8%
2静岡市・静岡県658,781人34,608人5.0%
3京都市・京都府1,430,062人33,661人2.3%
4神戸市・兵庫県1,494,997人30,155人2.0%
5新潟市・新潟県759,139人30,136人3.8%
6広島市・広島県1,171,915人28,839人2.4%
7いわき市・福島県306,165人26,766人8.0%
8長崎市・長崎県382,393人26,725人6.5%
9横浜市・神奈川県3,750,952人26,539人0.7%
10浜松市・静岡県765,254人25,464人3.2%

出典:総務省統計局「2025年国勢調査 人口等基本集計」結果の要約・表2(PDF3ページ目)を基に作成。各年10月1日の総人口(外国人を含む常住人口)を比較。全国1,719市町村を対象とする公式順位に従い、東京都特別区部は1市として扱い、政令指定都市の行政区は重複計上していません。減少率は2020年人口を分母に独自計算し、小数第1位に丸めました。

上位の都市でも、数字の背景は異なる

北九州市と静岡市は、ともに約3万5千人減っていますが、減少率は北九州市3.8%、静岡市5.0%です。人口規模の違いがあるため、静岡市では5年前の住民数に対する減少の割合が大きくなっています。

静岡市の人口減少に関する調査研究では、18〜40歳を対象にした転出入アンケートで、首都圏への転出のきっかけとして転勤・就職・転職が多く挙げられました。これは、働く場所と人口移動の関係を考える材料です。5年間の減少人数すべてを雇用の問題で説明する資料ではなく、転出者の回答から背景を捉えた調査です。〔静岡市・調査研究要約版〕

京都市では、市全体の人口が減った中でも、中京区・下京区・南区の人口は増えています。同じ自治体の中にも、人口が集まる地区と減る地区があることが分かります。住宅や出店を考えるなら、市の順位から一歩進み、対象地区の数字を見る必要があります。〔京都市・国勢調査確報〕

人口減少の大きさは「人数」と「割合」で見え方が変わる

減少数は「何人減ったか」、減少率は「もとの人口の何%が減ったか」を示します。人口の多い都市は、率が小さくても減少人数が大きくなります。

  • 減少数=2020年人口-2025年人口
  • 減少率=減少数÷2020年人口×100

例えば、横浜市の減少数は26,539人で9位ですが、減少率は0.7%です。いわき市の減少数は26,766人で7位と近いものの、減少率は8.0%になります。上の表は減少数の順位であり、減少率の全国順位は示していません。

小規模な地域を考えると、この違いはさらに重要です。説明用の仮例では、人口100万人の地域で1万人減ると1%減、人口1万人の地域で1千人減ると10%減です。必要な対応を考えるには、減った人数だけでなく、利用者や働き手が地域全体のどの程度減ったかも確認します。

なぜ人口が減るのか――自然減と社会減から読む

地域の人口変化は、出生・死亡による変化と、人の移動による変化を分けると理解しやすくなります。

自然減は、出生数より死亡数が多い状態です。出生数は出生率に加え、出産する年齢層の人口規模にも左右されます。若い世代が少ない地域では、出生率が改善しても出生数がすぐに増えにくく、年齢構成が人口の変化に長く影響します。

社会減は、転入数より転出数が多い状態です。進学、就職、転勤、住宅の取得、家族との同居などで住む地域が変わります。具体的な理由は、年齢別の移動統計や自治体のアンケートで確かめます。

北九州市は、転入超過でも自然減が上回った

北九州市の人口動態では、2025年1〜12月の転入は42,457人、転出は42,014人で、差し引き443人の社会増でした。同じ年の出生は5,286人、死亡は13,363人で、自然減は8,077人です。転入が上回っていても、出生と死亡の差による減少の方が大きかったことが分かります。〔北九州市・推計人口異動状況の2025年年間欄〕

この例は2025年単年の人口動態です。ランキングの5年間の国勢調査とは期間・集計方法が異なるため、35,437人減の内訳として足し合わせることはできません。

自然減が大きい地域では、子育てを望む人への支援とともに、人口構成の変化に合わせた生活サービスの整備が必要になります。若い世代の社会減が目立つ地域では、働く場、学ぶ場、住まいなど、移動の理由に応じた対応を考えます。

全国の人口変化を見る際は、出生・死亡に加えて国外との人の移動を確認します。国内での引っ越しは地域ごとの人口配分を変えますが、それ自体で日本全体の人口を増減させるものではありません。

人口減少は、暮らしや地域の仕事にどう影響するか

暮らしへの影響は、サービスを利用する人と、それを支える働き手の両方が変わることから生じます。利用者が減っても、車両・店舗・水道管などの維持費を同じ割合で減らすことは難しく、事業の続け方を見直す必要が出てきます。

以下は、人口や年齢構成の変化から考えられる影響です。個別地域で決まった減便・閉鎖・料金改定は、自治体や事業者の発表で確認します。

分野サービスや事業の運営への影響暮らしで確認したい変化
公共交通・買い物利用者減少と運転者不足が路線の維持に響く。店舗では顧客数や配送の採算が変わる通院や買い物の時間、帰りの便、店舗の営業日、家族の送迎負担
医療・介護高齢者の年齢構成によって需要が変わる中、職員確保や訪問体制の維持が課題になる必要な診療科、訪問サービスの対象地域、受け入れ状況
学校・公共施設・水道利用者数に合った施設配置と、老朽施設の更新費用の確保が課題になる通学・窓口までの距離、施設再編、水道の更新計画
住宅・空き家世帯の規模や居住地が変わり、必要とされる住宅の場所・広さも変わる周辺の居住状況、管理の負担、借り手・買い手の需要
中小企業・地域の店顧客層の変化、採用難、経営者の世代交代への対応が必要になる営業時間、商品・サービス、仕事の引き継ぎ先

交通について、国土交通省の2026年版交通政策白書の概要は、人口減少や担い手不足に伴うバス路線の廃止と、家族の送迎負担や就業・消費機会への影響を挙げています。バス停が近くにあるかに加え、「必要な時刻に往復できるか」が生活上の判断材料になります。〔国土交通省・交通政策白書概要〕

水道では、人口減少などによる料金収入の減少と、設備の老朽化への対応が同時に課題となっています。将来の負担を知るには、水道事業の収支見通しや更新計画、具体的な料金改定の発表を確認します。〔国土交通白書2025・水道の基盤強化〕

総人口が減っても、介護が必要な人は増える地域がある

医療・介護では、総人口と需要が同じ方向に動くとは限りません。85歳以上の人や一人暮らしの高齢者が増える地域では、支援を必要とする人が増える可能性があります。

厚生労働省の2040年に向けた検討では、大都市部の需要増への対応、一般市での過不足のない提供、中山間・人口減少地域でのサービス維持という地域差を整理しています。親の暮らしを考える際は、施設の数だけでなく、訪問診療・介護が自宅に届くか、通院できるかまで確認すると役立ちます。〔厚生労働省・とりまとめ概要〕

住宅を見るときは、世帯数と立地まで確かめる

人口と世帯数は、異なる動きをすることがあります。2020〜2025年の神戸市は人口が30,155人減った一方、世帯数は32,866増えました。新潟市も人口は30,136人減りましたが、世帯数は4,986増えています。いずれも国勢調査の総世帯数による比較です。〔神戸市の確報/新潟市の確報〕

一人暮らしや少人数の世帯が増えれば、人口と世帯数は異なる動きをします。市全体で世帯が増えていても、その需要がすべての住宅に向かうわけではないため、地区、間取り、築年数、交通条件などを合わせて見ます。

購入や実家の管理では、人口減少率から価格の下落率を計算するより、近隣の取引事例、修繕費、日常の移動手段を具体的に確認する方が判断に役立ちます。実家について家族で整理を始める場合は、実家じまいの進め方も参考になります。

商売では「顧客が減る」と「人を採れない」を分ける

地域の事業者は、需要と人手を別々に点検することが大切です。住民向けの店は年齢・世帯構成によって売れる商品が変わります。域外にも販売する事業では、地元の人口以上に、採用や物流の確保が経営上の課題になる場合があります。

中小企業庁の2026年版白書の説明資料は、多くの業種での人手不足と、省力化・デジタル化、人材確保、事業承継を取り上げています。実務では「どの客層の売上が変わったか」「どの仕事が人手不足か」「誰にいつ引き継ぐか」を分けて整理すると、取り組む順番を決めやすくなります。〔中小企業庁・白書概要資料〕

人口減少対策は、人口への働きかけと暮らしの維持を並行する

人口減少への対応には、子育て・雇用・定着を支える取り組みと、人口規模の変化に合わせてサービスを維持する取り組みがあります。出生や人口構成の変化には時間がかかるため、今の住民が暮らし続けられる仕組みも同時に整える必要があります。

子育てと定着を支え、移動の理由に対応する

保育、仕事と家庭の両立、住まいの確保、働く場の充実は、希望する暮らしを実現するための支援です。自治体の制度と、企業の賃金・勤務時間・休暇などの取り組みを組み合わせて考えます。移住支援についても、転入した後に仕事や生活を続けられるかを見ることが大切です。

生活の拠点と交通を一緒に整える

国土交通省が示す「コンパクト・プラス・ネットワーク」は、住居や医療・福祉・商業施設の配置と公共交通を一体で考える方法です。拠点の便利さに加え、周辺の集落からそこへ行ける交通を確保することが重要になります。〔国土交通省・立地適正化計画の解説〕

対策を確認する際の着眼点を、次のように整理できます。指標は、それぞれの地域で効果を点検するための例です。

取り組み・主な主体改善すること効果を見る指標の例主な課題
子育て・就労支援/自治体・企業希望する子育てと仕事の両立支援の利用、継続就業、出生数と年齢構成必要な人への届き方、効果までの時間
雇用・移住後の定着/企業・自治体働く場と住まいの選択肢年齢別転出入、就職後・移住後の定着職種や待遇の適合、住居の確保
拠点・交通・広域連携/自治体・事業者通院・買い物などへのアクセス所要時間、運行日、利用状況周辺地区への対応、運営費と担い手
省力化・共同運営/事業者・支援機関少ない人員でも続けやすい業務作業時間、提供件数、収益導入費、使いこなす人材
事業承継/経営者・後継者・支援機関店舗・雇用・技術の引き継ぎ後継者選定、引き継ぎの進捗、営業継続候補者、資金、承継後の運営

制度を作ったこと、利用者が増えたこと、人口や暮らしが改善したことは、それぞれ別の成果です。施策の効果を判断するには、開始前からの傾向、他地域の変化、住宅開発や企業立地なども確認します。国内の他地域からの転入増は、その地域の定着政策を考える材料になりますが、全国の人口減少への効果とは分けて評価します。

自分や親の地域を調べるときの5つの確認項目

最初に調べたいのは、自治体全体の順位と、自宅や実家から通える範囲の実情です。次の5項目を確認すると、統計を生活上の判断につなげられます。

確認すること見る公式資料・窓口判断にどう使うか
年齢別人口と世帯数国勢調査、自治体の人口・世帯統計、統計担当課子育て世帯、単身者、高齢者など、生活や顧客層の変化を見る
地域内の人口分布町丁・字別人口、国勢調査小地域集計、立地適正化計画市平均と自宅・実家・店舗周辺の違いを確認する
交通と買い物の手段地域公共交通計画、交通事業者の時刻表、自治体の買い物支援案内平日・休日に往復できるか、車が使えない場合の手段を考える
医療・介護へのアクセス都道府県の医療計画、市町村の介護保険事業計画、地域包括支援センター診療科、訪問対応、受け入れ状況と移動手段を確認する
公共施設・水道・空き家公共施設等総合管理計画、学校再編計画、水道事業計画、空き家相談窓口今後の配置・更新方針、住宅の管理や活用の選択肢を知る

小地域の統計は公表時期が異なります。2025年分がまだ出ていない項目は、自治体の月次人口などで直近の動きを補います。国勢調査と住民基本台帳に基づく統計では対象や集計方法が違うため、推移は同じ統計で比べます。

住宅購入や実家管理では、現在の車移動に加え、将来、徒歩や公共交通で生活できるかを確認します。事業者は、顧客が来る範囲と従業員が通勤できる範囲を分けて調べると、出店・採用の判断に役立ちます。

親の介護費用も気になる場合は、年金で介護費用が足りないときの支援制度と相談先を併せて確認してください。

人口減少についてよくある質問

人口減少数が最も多い自治体はどこですか。

2020年10月1日から2025年10月1日までの国勢調査人口の比較では、北九州市の35,437人減です。2026年9月29日公表の確定値に基づく順位で、2026年単年の減少数ではありません。

人口減少数と人口減少率は、どちらを見ればよいですか。

両方を見ます。減少数は変化の人数、減少率はもとの人口規模に対する変化を把握するのに役立ちます。学校や介護など個別のサービスを考えるときは、利用する年齢層の人数も確認します。

人が転入しているのに人口が減るのはなぜですか。

転入が転出を上回っていても、死亡数が出生数を大きく上回れば人口は減ります。また、「転入者がいること」と「転入超過であること」は別なので、転出者数も合わせて見る必要があります。

人口が減る地域では、住宅価格も下がりますか。

住宅価格は、買い手・借り手の需要、住宅の供給、立地や建物の状態などで変わります。人口減少は判断材料の一つですが、市全体の減少率から個別住宅の値下がり幅を求めることはできません。地区の世帯数と近隣の取引事例を合わせて確認します。

自分の自治体の将来人口はどこで確認できますか。

国立社会保障・人口問題研究所の地域別将来推計人口で確認できます。2023年推計は2020年国勢調査を基に、出生・死亡・移動などに仮定を置いた2050年までの見通しです。そこに掲載された2025年の値も推計値なので、今回の国勢調査の実績とは区別して使います。

自分や親の地域が気になったら、まず地区別の人口・世帯数と、病院や店まで往復できる交通を確認してみてください。住宅や仕事について大きな判断をする前に、自治体の将来計画と、今の生活圏の使いやすさを並べて見ることが役立ちます。

主要出典

以下は本文で使用した資料です。確認日はすべて2026年10月3日。公表・更新日と、統計が対象とする時点を区別して記載しています。

  1. 総務省統計局/2025年国勢調査・人口等基本集計「結果の要約」、結果の概要/2026年9月29日公表/2025年10月1日現在、2020年との比較。
  2. 総務省統計局/結果表の利用に関する参考資料の用語解説/公表日記載なし/2025年国勢調査の人口・地域等の定義。
  3. 静岡市/人口減少の要因分析と対策に向けた調査研究・最終報告書(要約版)/2025年1月22日付/2024年度のアンケート等。
  4. 京都市/令和7年国勢調査の人口等基本集計(確報値)結果/2026年9月29日公表/2020年・2025年各10月1日の市・行政区別人口等。
  5. 北九州市/推計人口異動状況(令和8年3月中)/PDFに公表日記載なし、掲載ページは2026年9月30日更新/本文では2025年年間欄を使用。
  6. 神戸市/2025年国勢調査 人口等基本集計結果(概要)/2026年9月29日公表/2020年・2025年各10月1日の人口・世帯数。
  7. 新潟市/令和7年国勢調査 人口等基本集計/2026年9月29日更新/2025年10月1日現在、2020年との比較。
  8. 国土交通省/令和8年版交通政策白書について(概要資料)/2026年7月/交通の動向、2025年度施策・2026年度方針。
  9. 国土交通省/国土交通白書2025「水道の基盤強化」/白書は2025年6月24日公表/水道事業の課題と2024年度の取り組み等。
  10. 厚生労働省/「2040年に向けたサービス提供体制等のあり方」検討会とりまとめ概要/2025年7月25日/2040年を見据えた介護等の課題・対応の方向性。
  11. 中小企業庁調査室/2026年版中小企業白書・小規模企業白書の概要/2026年6月11日のRIETI説明資料/2025年度の動向等。RIETI掲載の作成者資料を使用。
  12. 国土交通省/立地適正化計画とコンパクト・プラス・ネットワーク/ページの公表・更新日記載なし/制度の考え方と計画運用。
  13. 国立社会保障・人口問題研究所/日本の地域別将来推計人口(2023年推計)/2023年12月22日公表/2020年を基準とする2025〜2050年の推計。
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